相談例4 付き合いがない疎遠な親族の相続

兄弟の1人が亡くなりました。

晩年はあまり付き合いがなかったため、財産の状況や生活状況などが良く分からないので、このまま相続手続きを進めてよいのか不安です。どのような相続手続きがあるでしょうか?

回答

相続の主な手続きとしては、プラスの相続財産(資産)も、マイナスの相続財産(借金・負債)も全て相続する「単純承認」と、相続財産の一切を引き継がない「相続放棄」のうち、どちらかを選択される方が殆どです。

一方で、この2つの間にある「限定承認」という手続きがあります。
これはマイナスの相続財産(借金・負債)があった場合、受け取ったプラスの相続財産(資産)の範囲内でのみ、負債の支払をすれば済むという手続きです。

とても便利に感じる手続きですが、全ての相続人が限定承認の手続きをとる必要があること、また官報に公告を出す必要があり費用や時間がかかること、などが短所です。

しかし上記のように、兄弟や伯父伯母の相続など、生活や財産の状況が不明場合、「万が一の保険」として、限定承認の手続きを選択される方もいらっしゃいます。

上記のケースでは、相続人全員の同意がありましたので、限定承認の手続きを行い、安心して相続の手続きを終えることができました。

 

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