【2026年4月施行】区分所有法改正で変わるマンションの未来「幽霊所有者」問題と司法書士が紐解く新制度の注意点
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今回は2026年の区分所有法に関する法改正について司法書士が解説します。
Contents
2026年4月、区分所有法が歴史的転換へ
2026年4月、区分所有法が歴史的な改正を迎えます。
司法書士として相続の不動産登記をやっていると、最近は築40年、下手すると50年などといった区分建物、いわゆるマンションが増えてきているのを肌で感じます。
マンションというのは、比較的新しいタワーマンションのように、とても便利で人気の高いものである一方、あくまで「同じ土地を共有する共有物」という側面もあります。
共有物である以上、築年数が経ってくると、当然ながら建て替えや大規模修繕などが大きな課題として持ち上がってきます。
管理組合を悩ませる「幽霊所有者(所在不明所有者)」の壁
築年数が経ったマンションでどうしても避けて通れないのが、所有者が不明である部屋、いわゆる「幽霊所有者」の存在です。
これが現在のマンション管理組合を最も悩ませる問題となっています。
これまでの区分所有法では、仮に所有者がわからない部屋であっても、単なる不在者として総会決議から除外することはできませんでした。
法律上の建て替えなど重要決議を決定するには、「すべての区分所有者(全部屋の所有者)」の議決権の4分の3以上が必要だからです。
法改正前の区分所有に関するルール
連絡がつかない、あるいは相続人が誰かわからない「幽霊所有者」は、自動的に「反対票」としてカウントされてしまいます。
例えば、100部屋あるマンションのうち10部屋が「幽霊所有者」であれば、管理組合は最初からこの10部屋分の反対票を預かった状態で、残りの90部屋から圧倒的な賛成を取り付けなければなりません。
この現実が壁となり、多くのマンションで建て替えが進まない原因となっています。
【現場の視点】「独身・一人っ子」の増加が招く法定相続人不在の未来
司法書士として長年相続の現場に携わっていますが、ここ数年は「相続人がいない」というケースが非常に増えていると感じます。
例えば、独身でマンションを所有している方が一人っ子であった場合、その方の将来的な相続人は法律上1人もいないことになります(法定相続人の不在)。
こうした方は、生前に遺言書を書いていただかない限り、死後に不動産の名義をスムーズに移すことができません。
すべての人が遺言書を準備しているわけではないため、現場の感覚としても、今後こうした「所在不明」の部屋はさらに増えていくのではないかと危惧しています。
法改正の目玉:所在不明者を「決議の分母」から除外可能に
こうした事態に対応するため、2026年4月から施行される改正法では大きな変更が行われます。
一番のポイントは、「裁判所の決定を得ることで、所在不明者を決議の分母から除外できる」ようになる点です。
改正前: 100部屋のうち10部屋不明でも、分母は100(10部屋は反対扱い)
改正後: 10部屋を分母から引き、「90部屋」を基準に4分の3を計算できる
数字で見ればわずかな差に思えるかもしれません。
しかし、もともと4分の3以上の賛成という高いハードルがある重要決議において、この「わずかな差」が成否を分ける決定的な重要性を持つのです。
新制度の注意点:決して「簡単に除外」はできない
ただし、この新制度が始まったからといって、すべてが簡単に解決するわけではないかもしれません。
単に「ちょっと連絡がつかないから」という理由だけで除外が認められるほど、実務は甘くないと思われます。
おそらく裁判所からは、以下のような非常に厳しい立証が求められるでしょう。
・戸籍や住民票を職権で調査し、相続人を確定・捜索したか
・あらゆる連絡手段を尽くしたが、どうしても見つからなかったか
これは既存の相続手続きにも共通しています。
住所がわかれば連絡を取る努力をしなければなりませんし、戸籍上は生きていても住所が消除されている場合は、失踪宣告などの複雑な手続きが必要になることもあります。
今回の新制度でも、憲法で守られた「私有財産」を扱う以上、「所有者不明専有部分管理人」の選任など、慎重な対応が求められることになるはずです。
まとめ:人口減少社会におけるマンション管理のゆくえ
人口が減っていく局面において、相続人が見つからないという問題は、共有物であるマンションにとって文字通り死活問題です。
今回の法改正が、マンション管理組合にとってどの程度の救世主となるのか。
私たち司法書士も、実務の現場からその推移をしっかりと見守っていきたいと思います。
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