【相続マニュアル】相続が発生した場合、インフラ(電気・ガス・水道・NHKなど)の手続きはどのように進める?
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今回は当事務所にご相談いただいた方で、相続発生後のインフラ(電気・ガス・水道・NHKなど)の手続きをどのように進めれば良いかわかないという方がいらっしゃいましたので解決事例を司法書士が解説します。
お客様のご相談内容
遠方で、1人暮らしをしていた父が亡くなりました。
母と父は離婚しており、父とは何年前からも疎遠で、音信不通だったため、詳しい生活実態がわかりません。
どうも遠方の町で家を購入し、1人で暮らしていたようです。
終活なども何もしてた様子がなく、何から手を付けて良いのか分かりません。
まずはライフラインなどの手続きをしなければと思うのですが、何からすべきでしょうか。
司法書士(当事務所)のご回答、サポート内容
大まかな公共料金として、電気、ガス、水道、固定電話、NHKなどがあげられると思います。
どのライフラインであっても、大まかな流れは同じです。
これらの公共料金について、契約していない人はまずいないと思いますので、まずは契約会社に連絡し、必要な手続きを伝え、対応してもらうのがいいでしょう。
今回の相談事例のポイント
公共料金の問い合わせの際に、良く尋ねられるのが、各会社が独自に割り振っているお客様番号などです。
これは各社の料金の明細書等で確認ができるため、故人の方の郵送物などを集めてくといいでしょう。
私どもも、不動産の空き家の一時的な管理などを任された場合がありますが、こうした郵送物を手掛かりや資料にすることが多々あります。
次は契約者の死亡を各社に伝え、必要な手続き(解約/名義変更)を会社に連絡し、対応してもらいます。
オペレーターによる対応が多いため、大変な時間がかかったり、たらい回しのような対応を取られることも多いが現実です。
私どもの事務所での「相続丸ごとお任せサービス」では、こうした手続きについても併せて承っておりますが、問い合わせるたびに対応が違うことも珍しくないため、正直なところストレスのかかる作業と言えます。
参考までに各社の相続手続きに近いページのリンクを下記に記しておきます。
契約者が逝去したがどうすればよいか。 | NHK よくある質問集(FAQ)
1人暮らしで亡くなった方のご自宅が賃貸の場合、おそらくは大半は賃貸借契約を終了し、そのまま撤去されることが大半でしょう。
この場合、解約する日までは料金を請求されることも多いため、速やかに各社への連絡をした方がよいでしょう。
亡くなった方が不動産を所有している場合は、少し事情が異なり優先順位を付けた方がいいかもしれません。
空き家になった不動産をお預かりした場合、私どもの事務所ではまず止めるのが、ガスとNHKになります。
ガスについては火元の原因となることもあるため万が一のため、NHKについては受信設備も撤去し、見る人もいない空き家ならば支払う道理がありません。
このため堂々と解約して良いかと思います。
NHKの解約の際には「テレビがないことを伝える」と、比較的スムーズに解約できます。
こうした公共料金の支払いについて、どこに支払っているかも様々です。
電力会社についても電力自由化により様々な会社との契約が考えられますし、ガス会社とセットで支払っているケースもあります。
またNHKについてもケーブルテレビ経由でセット支払っている場合もあります。
ケーブルテレビについては、オンライン上での契約やスマートフォン上での契約が多く見落としがちになりがちです。
また室内に設置しているルーター(Wi-Fi)については、名義上レンタル扱いになっていることも多いです。
ルーターは外見的に財産価値のあるとは思えませんので、遺品整理の際にうっかり捨ててしまうことも多いです。
このように公共料金はたいていは複数社と契約しており、件数が多いため連絡するだけでもかなりの労力です。
もし故人が公共料金について、銀行口座の引き落としで行っている場合は、敢えて死亡の連絡を金融機関へしてしまい、口座を凍結させて使えないようにするというのも選択肢の一つかもしれません。
口座を凍結することにより引き落としができなくなるため、各会社の方で未払いとなるため、自然と各機関からの連絡の手紙などが届きます。
このことで自動的に契約を洗い出し、連絡先を突き止めることも可能です。
但し、多くの会社でそうかと思いますが、前述したように口座凍結により引き落としができなくなった時点以後の料金は免除じてくれる良心的な企業は少なく、この場合でも正式に解約する日までの料金を請求されることも多いのでしょう。
口座凍結から連絡が来るまでのタイムラグについては、やむを得ないと考えるしかなさそうです。
このタイムラグを防ぎたいと思うのならば、亡くなられた方の郵送物や、引き落とし先の通帳を丁寧に見て、過去のお金の支出・引き落としなどを個別に判断するしか方法はないかもしれません。
ただ、あくまで司法書士としての経験則になりますが、もし相続した不動産の売却を検討されている場合は、電気と水道については、止めない方がいいかと思います。
電気については解約してしまえば、空き家でブレーカーを上げても電気が流れないです。
もし不動産の売却の期間だけ、電気をつかいたい場合、電力会社に「相続した空き家で短期間だけ使いたい」と伝えるのも良いかと思います。
その場合、コンビニエンスストアなどで支払うことのできる請求書払いにしておけば、支払いの手間もさほどかかりません、また電気については、もしスマートメーター導入しているような家ならば、立ち会い不要で電力会社の操作だけで即日開通できることもあります。
不動産を売却する場合、室内の照明がないと印象が悪くなり、売却しづらくなってしまう可能性も考えられます。
また水道についても、使用再開については各自治体の「水道局」へ連絡して開栓手続きなどが必要になります。
空き家の場合、多くは遺品整理が必要となるケースが多いです。
清掃作業で必要となるため水道が必要になることが多いです。
こちらも電気代同様に、請求書払いを選ぶことが可能ですので、ご検討されてみてはいかがでしょうか。
請求書払いの場合、紙ベースで支払額の明細も残るため、後で相続人同士て共益費として割る根拠にもなります。
また不動産については、空き家だろうが、固定資産税・都市計画税など維持費は毎年当然のようにかかります。
固定資産税・都市計画税は地方自治体にとって安定的で大切な財源です。
仮に不動産については相続登記をしておらず放置をしていたとしても、各自治体で職権で戸籍を調査し、かならず法定相続人の誰かに請求を行います。
不動産の活用
不動産の活用としては、当たり前のことですが「住む」「貸す」「売る」の3つしかないと言っても良いでしょう。
空き家になる不動産ですので、住んではおらず、また直近まで故人が住んでいた家屋はそのまま貸すことも難しいのが通常です。
このため不動産を空き家のまま放置することは、収益を生まない資産に対して、毎年経費としての固定資産税・都市計画税について支払いを続けることになります。
このため売却をしないのであれば、人に貸して収益化できるように、リフォーム工事などをスムーズに進めるようにした方が経済合理性が高いと言えます。
不動産の活用を考える上で庭の樹木なども問題になることが多いです。
伐採などにも費用がかかりますし、なにより定期的な見回りが必要です。
また庭の樹木があるということは、一戸建て住宅であるということです。
良くあるトラブルが、隣地への越境、落葉、倒壊による道路・電線への影響です。
戸建ての場合、売却時に長年おそらく行っていなかったであろう隣地との確定測量が必要ですので、隣地との良好な関係を保っておくのに越したことはありません。
また昨今は空き家問題が社会問題化していてるため、各自治体も「特定空家」への指定・改善命令を積極的に行っている印象があります。
私が仕事をしている横浜市でも、昨年1年だけで複数件の「特定空家」に関するご相談を受け付けました。
その大半が複数の相続人が存在し、相続登記を経ないままに長年空き家として放置されてしまったことが、その原因となっていました。
結論
公共料金については、死亡により自動で止まることも無く、特に亡くなった方が1人ぐらしの方だった場合、相続人が都度都度手続きをしていく他ありません。
亡くなった方がご自宅で亡くなられていた場合でも、病院などで長期入院などをして長期間使わなかった場合でも、基本料金は積み上がって請求されたり、自動で引き落としされたりします。
さほど多額ではないですが、毎月の支出が複数会社相手に積み上がると、それなりの額になることも多いです。
また今回のケースのように亡くなった方が1人くらしの場合は、火元などの万が一に備えて、特にガスなどについては早めに連絡をして停止の手続きをすることをお勧めします。
当事務所では相続財産の名義変更(不動産・預貯金など)の手続きと合わせてライフラインの清算などもまとめてお任せいただくこともできます。
相続が発生すると各専門家に相談にいかないといけないケースが多く、煩わしく感じられる方も多くいらっしゃいます。
当事務所ではご相談者様のご負担を最小限にするために相続を丸ごとサポートさせていただきますので、少しでもご不安やご不明点がございましたらお気軽にご連絡ください。
当事務所の無料相談は0120-926-680よりご予約いただけます。
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