【チェックリスト付】遺言執行者になったら何をする?横浜市の司法書士が手続きの全体像を解説

「遺言執行者に指定されたけど、何をすればいい?」
横浜市でも、このようなご相談が増えています。 遺言執行者は、遺言の内容を実現する重要な役割を担いますが、その手続きは多岐にわたり、決して簡単ではありません。この記事では、遺言執行者に就任した方が行うべき手続きを、チェックリスト形式で整理しました。

遺言執行者とは?

遺言執行者とは、遺言書の内容を実現するために手続きを進める責任者のことです。主にやることは次の3つです。

  • 1.預貯金の解約・払戻し
  • 2.不動産の名義変更(相続登記)
  • 3.相続人への財産の分配

「相続人全員の代理人」ではなく、「遺言に書かれた内容を確実に実行する立場」という点が重要です。相続人の意向よりも遺言の内容を優先して動く必要があります。

📌 2018年民法改正(2019年施行)で権限が強化されました 遺言執行者は「遺言の内容を実現するために必要な一切の行為をする権限を有する」と明文化(民法第1012条)。預貯金の解約・不動産の名義変更・株式の名義書換などを単独で進めやすくなりました

遺言執行全体の流れ

まず大きな流れを頭に入れておきましょう。詳細は次章のチェックリストで確認できます。

① 遺言内容の確認
② 相続人への通知
③ 財産の調査・目録作成
④ 解約・名義変更
⑤ 財産の分配

遺言執行者のチェックリスト

就任直後から完了まで、実務レベルで整理しています。

1
遺言書の内容確認・就任判断
  • 公正証書遺言か、自筆証書遺言かを確認する
  • 自分が正式に遺言執行者として指定されているか確認する
  • 就任するか、辞退するかを決める(辞退も可能)
📌 公正証書遺言の場合:代理人(復代理人)を選任できます 公正証書遺言では、遺言執行者が司法書士などの専門家を代理人として選任する権限を持てます。実務が大変な場合は早めに検討しましょう。
2
相続人の調査(戸籍収集)
  • 被相続人の出生から死亡までの戸籍謄本を集める
  • 相続人全員を確定する
  • 各相続人の現住所を特定する
⚠️ ここでつまずく方が最も多いポイントです 戸籍が複数の市区町村にまたがっていたり、過去の婚姻歴がある場合など、取得作業が複雑になりがちです。見落としがあると、後の手続き全体に影響します。
3
相続人全員への通知【法律上の義務】
  • 遺言執行者に就任した旨を相続人全員に通知する
  • 遺言の内容を相続人全員に通知する
📖 根拠法令:民法第1007条第2項 遺言執行者は、その任務を開始したときは、遅滞なく相続人にその旨を通知しなければならない
→ 省略できない法的義務です。書面で通知し、記録(郵便の控えなど)を必ず残しましょう。
4
相続財産の調査
  • 預貯金口座の有無と残高を確認する
  • 不動産の有無を調べる(登記簿謄本を取得する)
  • 有価証券・株式・投資信託を確認する
  • 生命保険・個人年金の有無を確認する
⚠️ 「見えない財産」の見落としに注意 ネット銀行や証券会社の口座は通帳がなく気づきにくいです。郵便物・カード明細・確定申告書なども手がかりにして、もれなく調査しましょう。
5
相続財産目録の作成・開示【法律上の義務】
  • 財産一覧(目録)を作成する
  • 相続人全員に交付する
📖 根拠法令:民法第1011条第1項 遺言執行者は、遅滞なく、相続財産の目録を作成して、相続人に交付しなければならない
→ 相続人から「立会いのもとで目録を作成してほしい」と請求された場合はそれに応じる義務もあります(同条第2項)。
6
預貯金の解約・払戻し
  • 金融機関ごとの必要書類を事前に問い合わせて確認する
  • 必要書類を準備する(戸籍謄本・遺言書・印鑑証明書 等)
  • 窓口で口座解約・資金回収を行う
📌 平日対応が必須のため、負担が大きい 金融機関の窓口手続きは原則として平日のみです。複数の金融機関がある場合は、何度も平日に時間を作る必要があります。仕事をお持ちの方には特に大きな負担となります。
7
不動産の名義変更(相続登記)
  • 遺言に基づく相続登記申請書を作成する
  • 法務局(登記所)へ申請する
⚠️ 2024年4月から相続登記が義務化されました 不動産を相続した場合、相続を知った日から3年以内に登記しないと10万円以下の過料の対象になります。放置は厳禁です。
→ 詳しくは不動産の相続手続きページをご参照ください。
8
財産の分配
  • 遺言内容に従い、各受取人へ振込・引渡しを行う
  • 完了報告書を作成し、相続人へ提出する
9
相続税の確認・申告
  • 課税対象かどうかを確認する
    (基礎控除の目安:3,000万円+600万円×法定相続人数)
  • 課税対象の場合は税理士に依頼する
⚠️ 申告期限は相続開始を知った日から10か月以内 期限を過ぎると延滞税・加算税が発生します。課税かどうか判断がつかない場合でも、早めに税理士に相談することをおすすめします。当事務所では税理士との連携対応も行っています。

よくあるつまずきポイント

横浜市でのご相談でも特に多い声をまとめました。「やることが分からない」より、「やることは分かったけど、とても自分ではできない」というケースが大半です。

😖 相続人が多く連絡が取れない
😖 戸籍が複雑で読み解けない
😖 金融機関ごとに書類が異なる
😖 平日に手続きの時間が取れない
😖 精神的な負担が大きい

遺言執行者は単なる手続き役ではなく、相続全体を動かす責任者です。実務のボリュームは思った以上に大きくなります。

専門家に依頼する判断基準

以下に一つでも当てはまる場合は、早めに専門家へ相談することをおすすめします。

👥 相続人が5人以上いる
👤 甥・姪など代襲相続人が含まれる
🏠 不動産がある(相続登記が必要)
💰 相続税の申告が必要になる可能性がある
⏰ 仕事や介護で平日に時間が取れない
📝 この記事のまとめ
  • 遺言執行者のやることは就任判断から財産分配まで大きく9ステップある
  • 相続人への通知・財産目録の作成・交付は法律上の義務(省略不可)
  • 不動産がある場合、相続登記は2024年4月から義務化(3年以内)
  • 相続税の申告がある場合、期限は相続開始を知った日から10か月以内
  • 相続人が多い・不動産がある・平日に動けない場合は専門家への早期相談がおすすめ
横浜市で遺言執行者になった方へ

「何から始めればいいか分からない」という段階でも大丈夫です。
まずは現状の整理だけでも、ぜひお気軽にご相談ください。

  • 遺言執行者のサポート・代理対応
  • 戸籍収集・相続人調査
  • 相続登記・預金解約の手続き
  • 不動産会社併設(ワンストップ対応)
  • 初回相談無料・累計相談件数1,460件以上

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